カテゴリー: 復職

  • 復職後の不安と向き合うメンタル維持法、働き方の変化

    はじめに

    休職を経て復職しても「本当に大丈夫だろうか」「またメンタル体調を崩したらどうしよう」と感じる人は多いと思います。私自身も復職初日は職場に向かう時点で緊張しオフィスにつくと以前のように仕事をこなせる自信が全く沸いてきませんでした。休職期間によっては休職中が日常で復職は大きな変化となります。ここでは復職後の不安との向き合い方働き方の変化について実体験を交えて紹介します。


    「元に戻る」ではなく「新しい働き方をつくる」

    リワークプログラムを行ったことで復職に向けてある程度の自信がついたこともあり復職直後はどうしても「以前の自分に戻らなければ」と思いがちです。しかし私は途中でその考えを手放しました。まず復職直後は想像している以上に業務がこなせず復職前の自分と現在の自分とのギャップを感じることが多いです。復職後日数が経つにつれ復職前のように働けそうと感じることも増えてきますが同じ働き方をすればまた再発する可能性があります。そこで休職を経たということは心身のバランスの取り方を見直すチャンスでもあります。「元に戻る」ではなく「これからの自分に合う働き方をつくる」という意識に変えるとよりこれからの働くと言うことに気持ちがぐっと前向きになれます。

    私の場合復職後は次のような変化を意識的に取り入れました。

    • 朝早く出社するのをやめ余裕を持った通勤時間に変更
      • 実は私は当初このようにしようとしてましたが出社時間だけは同じにしリズムを安定させる方があっていると方向転換しました
    • 昼休みに必ず外に出てリフレッシュする
      • 特に晴れている日は太陽を浴びるのは効果がありました
    • 定時を過ぎたら仕事を切り上げる
    • 「今日は集中できなかった」ときも無理にリカバリーしようとしない

    こうした小さな工夫の積み重ねが再び働き続ける力になりました。出社時間は固定にしリズムを安定させるなど細かい改善などをし自分に無理のない状態を作り出すのはとても大事です。


    復職後の段階的勤務で職場に慣れる

    私の会社では復職後にいきなりフルタイムやこれまでの業務全てを行うのではなく段階を踏んだ勤務を行い最終的にフルタイムでこれまでの業務を行えるようにしていきました。私は休職前はリモートワークが主体だったため初日だけオフィスに手続きなどで出社しそれ以降の段階的勤務ではリモートワークを主体に行いました。

    • 最初の1週間は午前中のみ勤務
    • 2週間目からは15時まで勤務
    • 1ヶ月経過し産業医面談、人事面談を行ったあとフルタイムで勤務

    このような段階を踏みました。


    不安や緊張は「悪いもの」ではない

    復職後しばらくは「体調を崩したらどうしよう」「また周囲に迷惑をかけるのでは」といった不安がよく湧いてきました。

    でもあるとき主治医にこう言われました。

    「不安があるのは、あなたがちゃんと仕事と向き合っている証拠です。無理に消そうとせず、“不安と共に働く”で大丈夫ですよ。」

    その言葉で少し気持ちが軽くなりました。完全に不安をなくそうとせず、「不安を抱えながらも動けている自分」を認めることが安定して働くための第一歩だと思います。


    メンタルを保つために意識した3つのこと

    復職後の私が特に意識していたのは、次の3つです。

    (1) 睡眠のリズムを最優先にする

    私が通った心療内科の先生は「睡眠がちゃんと取れているか」をとても重要視していました。睡眠の乱れはメンタル不調のサインです。夜遅くまで残業せず朝決まった時間に起きることを何よりも優先しました。

    (2) 感情をためこまない

    復職直後は特に当たり前に出来ていたものができずイライラや不安を感じることが多いと思います。私はイライラや不安を感じたときはメモ帳や日記アプリにそのまま書き出しました。「自分の状態を言語化すること」で冷静に距離を取れるようになります。心療内科でそのメモの内容を話し医師と一緒に振り返っていました。

    (3) 仕事以外の回復の時間をつくる

    平日夜や休日は仕事とは関係ない時間を意識的に確保しました。
    読書や散歩コーヒータイムなど、「頭を使わずリラックスできる時間」を持つことで翌週のエネルギーを回復できます。


    復職後の通院

    私は復職後も一定期間これまで通っていた心療内科に通院し医師に診察の際に経過を報告し必要な場合は処方箋を出してもらっていました。復職直後の睡眠のリズムを保つ際に服薬をする日もありました。


    周囲との関係性を少しずつ再構築する

    復職後は、「どう接すればいいか」と戸惑う同僚も少なくありません。最初は無理に明るく振る舞う必要はありません。自分から「まだ体調を見ながらやっています」と伝えておくことで自然と周囲も理解してくれるようになります。信頼できる上司や同僚には、正直に状況を共有するのもおすすめです。サポートを受けやすくなるだけでなく「味方がいる」という安心感にもつながります。


    「再発しない」より「早めに気づく」を目指す

    私が学んだのは「再発をゼロにすること」は難しいということです。それよりも「早めに異変に気づいて立て直す」ことが何より大切です。たとえば

    • 朝起きるのがつらい日が続く
    • 気分の落ち込みが強くなっている
    • 集中力が極端に落ちている
      といったサインを感じたら早めに医師や産業医に相談しました。

    「無理をしないで戻す」という姿勢が、長く働くための現実的なメンタル維持法だと思います。


    読者へのメッセージ

    • 復職後は「元に戻る」より「新しい働き方をつくる」意識を
    • 不安は悪者ではなく仕事と向き合うサイン
    • 睡眠・感情の整理・回復時間の3つを意識
    • 周囲との関係を無理なく再構築
    • 早めに気づいて立て直す力を身につける

    休職・傷病手当金体験記シリーズ

    このブログは、以下の 2 つの軸で構成しています。

    • 【実体験シリーズ(全11話)】
       休職を決めた理由から診断書取得・休職報告・回復のプロセス復職後までの流れを時系列でまとめた体験記。
    • 【制度ガイド】
       休職中に実際に利用した、
       傷病手当金・自立支援医療受給者証・GLTD(団体長期障害所得補償保険)・社会保険・税金
       などお金と制度のしくみを分かりやすく整理した解説記事。

    実体験と制度の両面から「安心して休むための情報」をまとめています。

  • 復職カリキュラムと産業医との定期面談内容

    はじめに

    休職期間に療養し症状の回復が進むと主治医より「復職可能」の判断をしてもらい診断書によって「復職可能」を会社に伝えます。主治医の「復職可能」の診断書だけでは復職はできないことは注意が必要です。ここから産業医と面談し会社側としても復職可能と判断されたうえで会社との復職カリキュラムが始まりカリキュラムを経て最終的に復職可能かの判断を行ったうえで復職となります。このプロセスは「いきなり職場に戻る」のではなく少しずつ社会的リズムや仕事感覚を取り戻すための重要なステップです。


    復職カリキュラムとは

    復職カリキュラムとは心身の負担を最小限に抑えながら職場へ戻るための段階的なプログラムです。一般的に「復職前(リワーク)プログラム」と「復職後の段階的勤務」の2段階に分かれて進められます。リワークでは主に生活リズムや集中力の回復を目指し復職後は、実際の勤務環境で少しずつ業務量を増やしていく流れになります。


    主治医の診断書と産業医面談

    まず復職には主治医の「復職可能」診断書が必要です。この診断書をもとに会社側が産業医と面談を設定し復職の可否や進め方を最終的に判断します。産業医はあくまで会社に属する立場であり会社に対して復職の可否を伝える立場の方です。そのため必ずしも味方というわけではなく復職可否についてこれまでの面談を含めて判断されます。そのため主治医の意見書やこれまでの経過を丁寧に伝えることで「時短勤務からの復帰」や「業務負荷の軽減」といった調整が行われる場合もあります。ここでは「いきなりフル復帰は難しい」など、正直な体調と不安を伝えることが大切です。


    復職前のカリキュラム(リワーク準備)

    主治医から「復職可能でありそろそろ社会復帰を意識して」と言われてからすぐに会社へ戻るのではなく産業医と人事の労務担当と面談し自宅や通院先でのリワーク(復職準備)期間を設けるケースが多いです。

    私の場合は、以下のような段階を踏みました。

    • 生活リズムを整える
    • 1日に行ったことを生活記録帳に残し産業医面談の前日に人事労務に記録をメールで送る
      • 私の会社では生活記録帳のフォーマットを会社が用意してくれました
      • 生活記録帳には起床、食事、就寝の生活リズムがわかるものと復職に向けたカリキュラムをどの時間にどれぐらいしたかを記録に残しました
    • 自宅で一定時間デスクに座って読書やPC作業をしてみる
      • 業務が行えることを確認するためにデスク作業主体の私はデスクに座って読書や簡単なPC作業から始めました
      • 私は休職前はリモートワークが多かったため自宅作業でリワークしましたが勤務形態によっては図書館で同様に一定時間読書するケースもあると人事の労務担当からは聞きました
    • 軽い運動や外出を取り入れる

    このように「生活リハビリ+集中力リハビリ」を重ねながら、
    少しずつ「働く感覚」を取り戻していきました。また私の場合は生活記録帳が産業医面談の時に復職に向けた話をする際に重要になるためしっかりと記録することを心がけました。


    復職後のカリキュラム(段階的な勤務再開)

    復職が正式に決まると、会社の規定に沿って段階的な勤務再開が始まります。私の会社では、次のようなステップで進められました。

    1. 在宅勤務や時短勤務からスタート
       → 通勤や長時間勤務での負荷を避けるため短時間・軽負荷の勤務から慣らす
    2. 業務量を徐々に増やす
       → 最初はサポート業務や簡単なタスク中心で少しずつペースアップ
    3. 通常勤務へ移行
       → 体調が安定してきた段階でフルタイム勤務・通常業務に戻す

    このように「復職=即フル復帰」ではなくリハビリの延長線上で職場復帰するのが理想です。


    産業医との定期面談

    復職後も定期的に産業医面談が実施されます。体調の変化や業務負荷を確認しながら勤務時間や業務範囲を調整していきます。この面談は形式的に感じることもありますが自分のペースを保つための重要なチェックポイントです。体調が不安定なときは遠慮せず率直に伝えることが長期的な安定復帰につながります。


    注意点:無理をしすぎない

    復職初期はどうしても「早く元のペースに戻さなければ」と焦ってしまいます。しかしここで無理をすると再休職のリスクが高まります。

    • 自分の体調の声を優先する
    • 1日の業務量や勤務時間に目安をつくる
    • カリキュラム通りに進めることが目的で、完璧にこなす必要はない

    「無理をしないこと」も立派なリハビリの一部です。焦らず「今日はこれができた」と少しずつ積み重ねる意識で進めていきましょう。


    読者へのメッセージ

    • 無理をしない姿勢が安定した復職の鍵
    • 復職カリキュラムは「復職前(リワーク)」と「復職後」の2段階構成
    • 復職には主治医の「復職可能」診断書が必要
    • 在宅勤務や時短勤務など段階的に職場に慣らしていく

    休職・傷病手当金体験記シリーズ

    このブログは、以下の 2 つの軸で構成しています。

    • 【実体験シリーズ(全11話)】
       休職を決めた理由から診断書取得・休職報告・回復のプロセス復職後までの流れを時系列でまとめた体験記。
    • 【制度ガイド】
       休職中に実際に利用した、
       傷病手当金・自立支援医療受給者証・GLTD(団体長期障害所得補償保険)・社会保険・税金
       などお金と制度のしくみを分かりやすく整理した解説記事。

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